培乾とはいぶすこと

焙乾とはいぶすことです。「骨抜き」を終えた段階での節は、68%と多量の水分を含んでいます。これを蒸発させ、腐りにくくします。焙乾の作業は何度も繰り返されますが、最初に行われるのを「一番火」といい、「二番火」以降とは区別して、特に「水抜き焙乾」と呼ばれます。
「骨抜き」を終了した節は蒸籠とも呼ばれるセイロの上に並べられ、火山にかけられます。火山とは、焙乾炉または焙乾室のことです。1枚のセイロには、通常、六尾分の節が皮を上にして置かれます。それを下からたきぎで燃やすのですが、たきぎには、ナラ、クヌギなどの堅木が良いとされ、また、それらのおがくずも用いられます。
「一番火」は、表面の水分を除き、雑菌を殺してネト(表面にできる雑菌の集落)の発生を防ぐのが目的です。85~90℃の火山の中で、約1時間行われます。そして、煙が平均して行き渡るように、途中でセイロの上下を入れ替えます。